Lamm2000

 

J Urol. 2000 Apr;163(4):1124-9.
Maintenance bacillus Calmette-Guerin immunotherapy for recurrent TA, T1 and carcinoma in situ transitional cell carcinoma of the bladder: a randomized Southwest Oncology Group Study.
膀胱がんの再発TA、T1とCISに対するBCG維持療法:Southwest Oncology Group Studyによる無作為試験
Lamm DL(1), Blumenstein BA, Crissman JD, Montie JE, Gottesman JE, Lowe BA, Sarosdy MF, Bohl RD, Grossman HB, Beck TM, Leimert JT, Crawford ED.
Author information:
(1)West Virginia University Medical Center, Morgantown, USA.
抄録
【目的】BCG免疫療法は、上皮内がん(CIS)やハイグレードの表在性移行上皮がんの最適な治療として認められている。しかし、維持療法の役割や再発や進行に対する長期効果については議論の余地がある。
【対象と方法】対象者はすべて、CISまたは再発のリスクのある膀胱の移行細胞がんの患者である。リスク増加の分類は、最近2回以上の腫瘍歴がある、または6ヵ月以内に3個以上の腫瘍があるとした。上皮内がんのバイオプシーやTaまたはT1いずれかのステージの移行上皮がんの切除術から少なくとも1週間後の660人の患者が、膀胱内内視鏡的BCG(コンノート;BCGの種類?)を6週間受けた。その3ヵ月後のBCG療法に同意した550人が、ツベルクリン反応とCISの有無によって層別化され、コンピューターによって、ランダムにBCG維持療法群と非維持療法群に分けられた。維持療法群は、最初の6週間治療から3、6、12、18、24、30、36ヶ月目にそれぞれ3週間BCG療法を受けた。再発を追跡するため、無作為化の時点で患部がなかった384人の患者が主要な治療分析の対象になった。全ての患者は、治療の副作用、再発、悪化、生存について追跡された。
【結果】243人の維持療法群で、グレード3以上の有害事象は記録されなかった。副作用が増えた患者は、BCG維持療法から除外する方針のため、深刻な有害事象を観察する機会がなかったのかもしれない。無再発期間の推測値の中央値は、非維持療法群で35.7ヶ月(95%信頼区間:25.1-56.8)、維持療法群で76.8ヶ月(64.3-93.2)だった(ログランクテスト:p<0.0001)。悪化していない期間は、病理学的ステージT2以上または、膀胱切除、化学療法や放射線療法の使用を含む進行のエビデンスがないことと定義したが、推測値の中央値は、非維持療法群で111.5ヶ月、維持療法群では観察されなかった(ログランクテスト:p=0.04)。5年間の総生存率は、非維持療法群で78%、維持療法群で83%だった。
【結論】標準治療に比べてBCG免疫療法の維持療法は、CISやTa、T1の膀胱がん患者には有益であった。無再発期間の中央値は、3週間維持療法群では、非維持療法群に比べて2倍長く、悪化しない期間も有意に長かった。

 

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